PIERCE

日本の労働生産性の低さとITとの関わり

2019.03.03
すべての記事 / 経営関連情報

去年の末にかなり話題になっていましたのでご存知の方も多いと思いますが、日本生産性本部の発表によると、2018年の日本の労働生産性は、G7各国の中で最下位、OECD加盟36カ国中20位と散々な結果でした。これは、何も近年に限った事ではなく、以前より日本の労働生産性の低さは指摘されておりました。

そもそも「労働生産性」とは、労働者一人(または1時間)が生み出す生産量や付加価値額をいいます。どの指標を用いるかは様々ですが、ざっくり説明すると一人あたりの利益(注、厳密に言えば違います)のようなものと考えてもらっていいでしょう。

では、なぜ日本の労働生産性は低いのでしょうか?

これに関しては、経済学を生業としている先生方の間でも意見が別れるところであり、更に、明確な理由がわかれば政府が対策を取っているはずです。ですので、これから書くことはあくまで私個人の意見としてご覧になって頂ければと思います。

私はシステム関係の仕事に就く前、税理士事務所で3年程働いていた時期があり、毎日、個人事業や法人に監査をしに行っておりました。

黒字の企業もあれば、赤字の企業もあるのは当たり前なのですが、業種に関わらず、大きな利益を出している企業に共通していると感じた事は、「社長が数字に細かい事」「最新の技術を取り入れる事ができる風土」でした。

「社長が数字に細かい事」のほうは、また別の機会に詳しく記事にしようと思いますが、当時は、様々な業種がIT化の波にさらされ、地域に根付く飲食店や専門店もホームページを持ち、一部の職人と呼ばれる職種であっても、ある程度のITスキルがないと仕事が効率よく進まないような事も増えてきている時代でした。税理士事務所も例外ではなく、手書きの申告書を税務署や役所に提出するのではなく、電子申告するように業務の手順を変える必要がありました。そんな中、利益を大きく伸ばしている企業は、躊躇わず新しいシステムを導入し、効率化によって売上増加や経費削減を行い、利益を伸ばしていっていたように思えます。逆に、変化を嫌う風土であったり、従来のやり方に固執している企業は、競合に抜かれたり、経営が悪化していくという状況に置かれる事が多かったように感じます。

もちろん、最新の技術を取り入れるかどうかだけで経営の全てが決まるわけではないです。専門家の中には、効率化と労働生産性への影響はあまりないと仰っている方もおります。ただ、私個人が何十社と見ていく中で、そういう傾向があったように感じるという事です。

また、なんでもかんでもIT化しろと言っているのではありません。アナログの良さや手作りの良さがビジネスの核になっているのであればそのままでいいのです。

大事な事は、「こだわりを持って継続するものは継続しつつ、出来るところは勇気を持って変化していく事」ではないかと思います。

 

※労働生産性には、様々な要素が絡んでおります。当記事はあくまでIT化との関わりに限定して私個人の意見を述べております。

格安のネット広告の制作や運用代行、サイトの制作や保守管理ならPIERCEへ是非ご相談下さい。

お見積もり・お問い合わせはこちらのフォームよりお気軽にどうぞ